子どもの力を伸ばすための親の力
子どもとの関わり
日常における子どもと親との関わりをみていきましょう。
幼い頃の子どもは、自分の思いを「泣く」という行動で伝えようとします。
お腹が空いた!オシメが濡れている!遊んでほしい!
こんなメッセージがその泣き声には含まれているのです。
親は、それを察知して子どもの泣く行動を止めるようにします。
この親が行う行動も、最初は子どもの泣くという意味が理解できないことが多く、オロオロすることもあったかと思います。
しかし、子どもとの関わりの中から経験的に泣くことの意味を感じ取り、子どものメッセージに素早く応えることができるようになるのです。
親は、子どもが泣いているのを知らんふりはできないでしょう。ですから、子どもの顔を見ながら考えて行動するのです。
子どものどこを見ているか?
毎日、子どもと共に過ごしていると、親は子供のすべてを知っていると勘違いすることがあります。
時として保育園や幼稚園での行動が驚くようなこととして現れた場合、家での様子と比較して見てしまいます。
すると、こんな子じゃない!家ではこんな行動はしたことがない!などと自分の知っている範囲の行動に置き換えて考えてしまうのです。
覚えておいてください。
子どもは、様々な力を蓄えています。それが、どこで発揮されるのかは誰にもわかりません。
しかし、その力を押さえつけようとしても、子どもは納得できないこともあるのです。
良く聞く言葉に、「家ではこんなことは絶対にしません。この子が悪いわけではないのでは?」
さて、子どもさんを24時間すべてを見ているのでしょうか?知らない部分があり、ショックでしょうか?
親が見ている子どもさんは、まだ一部分だけだと理解してください。
これから、色々な子どもさんの個性が見えてきます。それを見極めることも親の努めなのでしょう。
前から見た子どもさん、後ろから見た子どもさん・・違う面があるのを知っていますか?
マルチに見ることで見えるものがある
小学校、中学校、高校と成長するにつれ、個性は著しく発揮されるようになります。
おとなしい子、運動が大好きな子、昆虫のことならいっぱい知っている子・・・。
しかし、良いとされる部分だけではなく、あまり歓迎されない良くない部分も見えてくることがあります。
学校で注意されることが多くなり、親が呼び出しを受けて注意される。親の知らなかった面を垣間見ることになるのです。
ここで、気を付けてほしいことがあります。
きっと親も先生と同様に子どもに注意するでしょう。
でも、その半分は親が恥ずかしいから・・・という理由になっていませんか?
よく考えて下さい。
これは、その子のほんの一部分なのです。これは事実ですから注意することはよいのですが、それに終始することはしないでほしいのです。
他の部分で誉められるところ、良いところがイッパイあるのではないですか?
子どもはそれぞれ違う個性を持っています。
必ず良いところをイッパイもっているのです。
子どもを見る時には、一面だけを見るのではなくマルチ(多角的)に見て下さい。
前から、後ろから、横から、斜めから・・・。
こんな意識がほしいのです。
子どもの力を伸ばすためには、親がマルチに子どもを見ることです。
様々な特徴に気づくとき、親はハッとしたり、感動したり、驚いたり、それはそれは嬉しくなるものです。
そこから、子どもが興味関心を持つものを一緒に楽しんでいくことで、子どもの力はより大きく発揮されます。
子どもの秘めたる力を伸ばすためには、親がマルチに子どもを見て、関心をもち、共に楽しむという姿勢があることが望まれるでしょう。
ただし、先走ってはいけません!
子ともに並走していきましょう。親のリードはほどほどにお願いします。