行動を見せることの必要性
真似するという行動
子どもたちが初めてやることに出会ったとき、必ず誰かの真似から入ります。
学校では先生が見本を見せて真似をさせる。
家庭では、親がやることを見て同じようにやってみる。
そのように自分で行いながら、身につけていくものです。
子どもたちに伝えるべきことをどのように伝えたらよいか・・・。
言葉で、文章で、行動でと様々は手段があります。しかし、端的に伝わりやすいのは見せること!でしょう。
行動を知ってもらうことです。
伝わるということ
言葉では伝わりにくいことはとても多くあります。
特に、『あれ』とか『それ』などと抽象的に指すと子どもたちは迷います。具体的に表現することが大切になるのです。
それを子どもたちなりに理解して表現する際、大人が描いていた動きと違うと指摘される。
すると、またわからなくなるのです。
行動を真似するということは、よく見るということから始まります。見たものの理解、つまり動きを確認してから同じように表してみる。
違うと指摘された時には、こうするのだと行動で返される。だから違いを塗り替えられるのです。
言葉を表現することの難しさを知る場面です。
大人が示す行動
子どもたちに「勉強しなさい」と言っても、なかなか行動に移してくれない!と嘆く親御さんがいます。
それはどうしてなのでしょう?言っていることが伝わっていないのかというと、そうではないのです。
親御さんがそうしてほしいのなら、その環境を考えてみてはどうでしょう・・・。
言葉で伝えるだけではなく、行動で示してみるのも一つの環境を整える手段です。
例えば、お母さんも本を読むから一緒に読まないかと誘ってみる。食事の準備は家族のためにやるべきことの一つだから、その間に子どもさんもやるべきことをやらないかと伝えてみる。
同じ空間で同じように行動すること。
親の背中を見て子どもさんは育ちます。
お母さんの食事の準備に向っている姿は、自分たちのためであるということを理解するとても良い行動なのです。
学校でも、先生方の言葉使いを子どもたちは真似することがありませんか?
乱暴な言葉であったり、その場に適当ではない言葉を使うと、子どもたちは覚えているものです。
それが見本になってしまうのです。
廊下は走らない!という決め事があるとしても、急いでいるから先生は構わない・・・と言って良いのでしょうか。
先生だからという意識が、子どもたちに間違った感覚を植え付けることもあるものです。
間違ったら、大人でも謝ります。それが当たり前のことだと子どもたちが理解し行動できるように大人は考えていくべきなのです。
大人の行動が、子供の成長に大きく関わることは言うまでもありません。
行動を示すことで、子どもたちが行動しやすくなる・・・。
率先して行動できるような子どもに育ってほしいと願うのなら、大人が行動を躊躇わないこと。
そして、なにより行動することは楽しいことだと大人自身が感じることなのです。