自分の表情に気づくと生まれるもの
自分の表情
私たちは、色々な表情を持っています。
楽しい時には楽しそうな、悲しい時には悲しそうな顔をします。つまり、その時々の自分の感情に沿った表情が生まれるということです。
自分の顔は自分では見えません。今の自分の表情をあまり深く考えることもないものです。
ですから自分が思っているような表情が、いつもできているとは限らない!ということも言えるのです。
しかし、私たちに与えられた顔の表情はとても豊かに変化し、それは内面を映し出すものだとも捉えられます。
こんなにわかりやすく内面を見ることができるなんて、他のことではありえないのでは・・・。
そんな表情だからこそ、大切にしてほしい場面が多々あるのです。
表情の変化
子どもさんの前では自然と表情は緩むことが多いかと思います。
しかし、急に怒り顔や泣き顔になったとしたら、それを見ている子どもさんは何を思い、何を考えるでしょう?
想像してみて下さい。
あれ?どうしたのだろう?何が悪かったんだろう?どうすればいいんだろう?
そんなことが浮かびませんか。
子どもさんは正直です。どうすればよいかわからないと、その気持ちを表現します。
泣く、驚く、逃げる・・・
そんな行動をさせてしまうのです。
それは子どもたちが、相手の顔の表情を見てとった行動だということ。
豊かな表情は、自分の内面を映し出すと言いましたが、それを自分自身で理解していないという事実もあります。
どんな顔になってしまうのかを見ることができない・・・。
要するに感情が先に立ち、その結果として表情が現れるので、常に意識して表情を変えているのではないのです。
自分の表情を、誰かにどんな状態かを指摘されたことはありますか?
よく「鬼のような形相」といいますが、そう比喩されることもあるでしょう。
「天使のよう!」などと言われたら、それはそれは優しい表情だと察することも出来ます。
このように何かに例えることができるのですが、それは見た人の感じ方でしかありません。
実際に自分で見たら、何と例えるのか・・・?
ある人は、常に鏡をバッグに入れているといいます。
それは、誰かに会う時に自分の顔(表情)をチェックするためでもあると言います。
怖い顔で相手と接したのなら、怖がられ逃げられてしまうかもしれない。でも、優しく穏やかな表情ならば安心感を与える・・・。
この人は、営業を仕事としており、人と接する機会が多いのです。それだけに、どうしたら相手は自分を受入れてくれるのかを考えたのだそうです。
その結果が、接する時の表情により相手の緊張感が高まることや緩むことを知ったとのこと。相手との距離を縮めるためには、相手に与える印象を良くする秘訣を表情にもあり!と気づいたのでしょう。
営業という仕事上、このように考えて行動することでより成果を上げられることがあるようです。
気持ちを伝える手段としての表情
しかし、これは営業の人に関わらず誰でもが考えるべきことなのではないでしょうか。
私たちの生活は人間関係を抜きにしては成り立ちません。人と関わる時、自分がまず相手に対してこのような感情を持っているかということを知ってもらう。そのうえで関係性を築く。表情により伝えられることも多くありますから・・・。
いつもニコニコしている人が、ブスッとした表情をしていたら珍しいと思われるでしょう。
怒っている表情が多い人は、今日も何か不満があるのかと見られます。
偏った表情を持つ人は、偏見を持って見られてしまう可能性もあります。
人に与えられた豊かな表情を、私たちはどれだけ使いこなしているのか・・・。
自分では見えない今の表情をたまに意識してみると、自分の内面も感じられます。
怒りに溢れる時、表情はどうなっているのか・・・
楽しい時、相手のことを考えず誰の前でも同じ表情になっていないか・・・
深呼吸をして心を落ち着かせて考え、鏡を覗いてください。
もちろん、どの表情も自分の感情を表現する手段の一つとして使っているのですが、相手に伝えたい場合にはしっかりと表情により伝わっているのかを知ることです。
表情は、すぐに変えることができるもの。ですから、落ち着いて変えても構わないのです。それで相手に伝わる可能性が高くなれば、これぞ表情を使いこなしている!と言えるのではないでしょうか。
子どもさんにいつも笑顔で接しているとしても、良くないことをした時には怒り顔を見せねばなりません。その表情から子どもさんは良くないことだと読み取り、知るからです。
前日に叱ってしまった部下に対して今朝は笑顔で挨拶。昨日のことはすでに済んだこととして考えているという表現です。
人は相手の顔色を窺ってしまうことがあります。これも、表情を窺うということ。
相手の表情に左右されてしまうことがある!それを自分でもよく心得ておくべきでしょう。
人間関係の構築は、表情の豊かさからも生まれると言っても良いと感じます。
それだけに、「自分の顔に責任を持つ!」ということに表情も繋がっていると理解できるのです。
色々な表情は、自分の意思を伝える手段でもあることを忘れないように・・・。