学び好きになるコツ
意欲を伴わない学び
勉強すること=学ぶこと。
そんな定義があるやもしれない。それはその通りだと誰もが理解していること。
しかし、勉強しようとしないと学ぶことはできないのか?というと、そうでもないのではないでしょうか。
勉強が優先か、学ぶ心が優先かというと、どちらもその通りなのですが、どちらかに決めなければいけないとう必要はありません。
私たちはこの世に生を受け、ゼロから一つひとつ階段を上るように様々な知識を身に着けていきます。
誰もがそうであるように、意欲などは無関係にその段階は進みます。
もちろん初めは本能に基づくもの。生きていくために必要なことを覚えるでしょう。しかし、これを学ぶとは呼びません。当たり前のこととしているのです。
では、学びとはいつ頃から始まるのでしょう?
成長して学ぶことが当たり前になっている今、溯ってみましょう。
幼少期の学び
物心がつき、一人遊びを覚えます。これは、最初の学びから得られたことかもしれません。
ボールを転がし、物が移動することを見て喜ぶ。何でもないことですが、ボールが転がるということを学びます。そんな単純なことも幼い子どもにすれば学びと理解できます。
その状況を思い浮かべて下さい。
ボールが転がり、楽しくなる。何度も何度も繰り返して転がそうとする。楽しいことは自分にとって有益なことだとわかるのです。
だからボールを転がすことに興味を覚えるのです。
ここがポイント!
何かに興味を持つこと=学びに繋がるのです。
そのうちにきっとボールではなくて、他のものを転がそうとするでしょう。でも、転がらないと知るとボールの形を認識し、同じようなものを探します。
他にも自分の興味を引き付けるものや、動きがあることに気づくこともあります。
これは興味の対象が広がったことに他なりません。
こうして身の回りにあるものに関心を持ち、それを使って楽しみたい(遊びたい)と思うようになるのです。
生活の範囲が広がり、それに伴い行動範囲も広がると、自然と興味も同様に広がります。綺麗な色のもの、触った感触が心地よいもの、味わって好きなもの、聞いて楽しい音・・・・
どれもが自分にとって楽しいものなのです。
人との関わりも、周りにいる人たちが増えてきます。誰かがしたことを喜んだり、逆につまらないと感じることもでてきます。
つまり、自身の感覚で自分にとって楽しいことであるかを見分けることをするのです。楽しいことには興味を示すようになり、自分もやってみたくなる。それは誰かから、何かから学ぶことです。
幼少期に買ってもらった玩具から自分の未来を描くようになる子どももいます。
親御さんに買ってもらった玩具の電車が好きで、次第に実際の電車に興味を持ち、見ることが好きになる。乗ってみたくなる。動かしてみたくなる・・・
その先に、電車の運転手さんになりたいと夢を持つ子ども。
興味を持つと、そのことについて知りたくなります。知りたくなることが学びたい意欲に繋がるのです。
その時に、親御さんが子どもさんの興味に対して一緒に楽しむことができれば、子どもさんは益々楽しく、嬉しく、それを大切に感じるようになるでしょう。
その時は、親御さんからも楽しむということを学んでいること!なのです。
大人の学び
子どもが幼い時に色々なものに興味を持つことが、実際の学びに繋がるとお話ししましたが、私たちはいくつになっても興味を引かれるものについて知りたくなるものです!
大人になっても、自分の興味を引かれるものは必ず現れてきます。
現実問題として、関わることは無理だとわかっていても違った方法でそれを楽しむことはできるでしょう。
これもまた学びです。
同じ趣味を持つ仲間との会話や行動がより世界を広げてくれます。
自分の知らなかったことを知りたい、知ることが嬉しく思われる。そして自分の知っていることを誰かに伝えたい、伝えることで他の人の喜びを感じたら・・・!
その双方向の関わりが、共に学びを続けることなのです。
また、前人が誰も興味を示さなかったことに関して、自分なりに捉えて考え何かの形にしてみたい!
そう思うこともあるかもしれません。
とてもステキな学びが生まれると感じませんか!
いつでも学ぶことはできる
学びはいつでもできること。もしかしたら、すべてのことは学びから生まれたのかもしれないと思うのです。
小さな興味から始まり、次第に大きな夢に変わる。
学びたい!と口にすることは無いでしょう。私たちは、それを自然にやっているからです。
学びたいと思う気持ちを養うには、こうして興味を持つ心を育てることです。
何でも良いのです。子どもの時の気持ちをいつまでも忘れないように。
そして、周りのものに疑問を持つことからも学びは得られます。
どうしてなんだろう?なぜなんだろう?この気持ちは大切にするべきです。
幼い子どもが親御さんに、いくつもいくつも質問をすることがあります。
それを無にしてはいけません!
どこに子どもは興味を引かれたのかを知るチャンスです。
大人の感覚とは違うことを知ることもできます。
これは大人の学びになります。
大人でも、子どもでも、見るものや聞くもの、触るものや味わうものに対して自分なりの感覚を大切にしてほしいのです。
そこに対する疑問や共感、さらに学びたくなることはいっぱいあるでしょう。
いつでも誰でも学べることを忘れずに。
それは、色々な事に興味を持っている自分をしっかりと見つめることなのです。
そして子どもたちには、学びたい!という気持ちが心から湧いてくるような関わりを持つことなのです。
学ぶことで気づくことがあります。
それは、世の中はこんなにも素敵な事があり、楽しいことがある。もっと知りたい、もっと楽しみたいという気持ちが湧くものだということです。
それを子どもたちに伝えるために、大人が学ぶことを見せることなのです。子どもたちのお手本となるような姿勢でいることなのです。
子どもたちは大人を見て、学ぶということを知る時があるもの。
大人が楽しそうだと、自分もそうありたいと思うもの。
そうあるためにどうすればよいのかを、大人から学ぶのだと思ってください。