学校は子どもたちの居場所とはならないのか?
学校は居場所?
子どもたちが朝、学校へ向かう様子を見ていると様々な表情をしていることがわかります。
行きたくないな・・・という心の声が聞こえてくるような気もすることがあるのです。
反対に、早く学校へ行って友達と遊びたい!そう思っているように、早足で通り過ぎる子どももいます。
最近、「子どもたちの居場所」について新聞等で取り上げられることが多くなりました。
それは居場所として『学校以外』という考えがほとんどであることを知ります。
これは、学校に関わる人たちがが真摯に受け止め考えなくてはいけないこと!
学校とは、児童生徒が主体であることは誰もが認めることであり、子どもたちの居場所とならねばいけないのです。
つまり、学校は児童生徒の居場所として存在するのが当然のことなのです。
しかし、現代では居場所としての学校を考えるより、学校以外の居場所について議論され、そこへ行くことを児童生徒にも知ってほしい、そこへ行くことも良いのだと声を大にして叫んでいます。
このこと自体は悪いことではなく、『子どもたちの居場所』が多ければ彼らにとっては良いことなのですから反対することはありません。
ただ、考えなくてはいけないことは学校を居場所とする!という考えが薄れてきた。それを回復しようという帰来が感じられないことなのです。
先生と子どもたちとの関わり
学校に携わる先生方は、このことをどのように捉え、考えているのでしょう?
私とて、学校に勤務していたものとしてまったく関係ない!とは思えないのです。
子どもたちが学校を居場所として認めていないとしたら、こんなに悲しいことはないのです!
なぜなら、学校では子どもたちのために授業を展開し、行事を企画するなど成長過程に必要な様々なことを提供すしなら、大人になる準備の場として存在しているからです。
先生方の意識も常にそこにあるはずです。
しかし、昨今のいじめ問題あり、保護者や子どもたちが感じる学校の姿勢についてなど学校離れともいえる状況が実際に見られるようになりました。
様々な問題は以前もあったのですが、今はさらに多くの問題が起こっているとも感じられます。
その中で先生方が普段から何もせずにいるわけではありません!!
子どもを見つめる目は当たり前ですが優しく、子どもたちの行動については良い時には誉め、良くない時には指導する。それ自体は以前と何の変わりもないのです。
しかし、問題は簡単に解決!ということが少なくなったのではないでしょうか。
人間関係についても、子ども同士のトラブルは単純ではない要素もあり、顔を突き合わせて話をさせることで一件落着などといかないことが多いのです。
先生や保護者を交えての話し合い・・・それが子どもたちの関係を修復する基になるとは言い切れないこともあります。
不登校になってしまう子どもは、学校を居場所として捉えられなくなり遠ざかります。
ここから学校は子どもたちの居場所にはならない!と思われるのでしょう。
しかし、居場所とならないのなら、居場所となるためにどうすれば良いかを考えねばなりません。
本来あるべき姿の学校を取り戻すためには、初心に戻り素直に考えてみることも必要です。
学校が抱える問題は、学校だけが解決することではないものが多々あります。
それは、家庭や地域との連携が必ず必要になるというものです。
子どもは大勢の人たちが育てることで、色々な考えを知ることができ、また人はそれぞれ違ってよいことも学びます。
子どもたちが学校で学ぶことを楽しみにし、成果をあげることで満足感や自己肯定感が増すことも忘れてはいけません。
それをしっかりと見守り、受けとめる周りの体制が必要なのです。
学校が居場所であるために
さて、学校は集団生活の場!なのですが、集団の持つ独特な雰囲気に嫌気がさすこともあるかと察します。
つまり、居心地が良くない!ということでしょうか。
そうならないような集団を作るためには、一体どうしたら良いのでしょう?
これが一番難しいところだと感じます。
子どもたちに任せてしまう!と考える先生もいるでしょう。それは子どもたちを信頼しているから・・・。そう捉えられますが、考えようによっては無責任にも見えます。何かあれば、子どもたちが自分で決めたことだから!と関わりを避けることもできます。
時間を上手く使いながら先生と子どもたちが関わりを持てば、色々な考えや意見が出てきます。その中心には、もちろん先生がいなくてはいけません。
子どもたちが、どんな集団にしたいのか。どのような集団に自分がいることが安心であり楽しいと思うのか。
そして先生も一人の集団構成者として考えを述べます。決して押し付けにならないように・・・。
誰もがそれを共有し、各自の考え方を認められるようになれば居心地の良い場となるに違いありません。
クラスの雰囲気づくりは、先生の姿勢によるものが大きいことを感じます。
色のない素直な子どもたちは、関わる先生の色に染まることもあります。
それは先生の言動や行動が、子どもたちに影響を及ぼすということです。先生が言ったから、先生がやっていたから!と子どもたちの中に刻まれます。
先生は、子どもたち同士を繋げる役目も担います。
いつも子どもたちのことを考えている先生方ですが、時として見落としていることもあるやもしれません。慌てず、焦らずにじっくりと構えて良いのです。笑顔で子どもたちをいつも迎え入れることです。
先生が緊張していたり、イライラしたり、また不安を抱えていると子どもたちにそれが伝わるもの。
先生も親御さんも、子どもたちの見本であることを自覚することです。
それをあくまでも忘れないようにして人の輪を作るように心がけてほしいのです。
子どもたちが学校は自分にとって有益な場だと理解すれば、そこは取りも直さず居場所となります。
先生と子どもたちの関わりの度合いでも、居心地の良い場になることを知って下さい。
なかなか答えは見つからないかもしれませんが、先生として子どもたちの居場所となるべき学校をどのように作ればよいのか考え続けることが大切なのでしょう。
全教職員が同じ方向を向き、元気に笑顔で子どもたちに関わることが何より必要な事。
その先に、子どもたちが居場所としたい学校は見えてくるのではないでしょうか。
忙しい毎日に、やらねばならにことも考えねばならないことも増えてくるでしょう。しかし、そこで疲れた体は子どもたちの元気な笑顔にきっと救われます。
学校という場所にとって、先生は大切な人たちなのです。人と人とをつなぐ大切な役目を担っています。先生がいるから子どもたちにとっての居場所となる!
先生方は、子どもたちの未来を作っていくのです!
それも事実なのですから・・・。
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