理解を促すための「見える化」
理解することの難しさ
私たちは、聞くだけで理解ができることと、それだけでは難しいことがあります。
学校でも先生の話しをちゃんと聞いていればわかるはず!などと言われても現実は先生の話し方や聞き方によっては理解ができないこともあるものです。
誰もがそれに気づいているのかもしれませんが、言い出せないこともあるでしょう。
自分だけがわからないのか?恥ずかしいなどと思ってしまうと、わかったふりをしてしまう・・・。
先生でも、親御さんでも子どもたちに理解を促すためには様々な工夫を考える必要があると感じます。自分はわかっているから、相手もわかるに違いない!そんな思い込みが先に立ってしまう時。
まして、子どもたちは経験不足もあり、大人の考えていることや感じていることが素直に伝わってこないものです。
では、どうすることで子どもたちの理解を促すことができるのでしょう。
「見える化」は具体的に示すこと
あるお母さんの相談です。
幼い子どもさんが夕方オモチャで遊んでいる時、部屋中に色々なオモチャを並べるようです。しかし、夕飯時になりそれを片づけることを促しても、一向に従わないのだそうです。
繰り返してお母さんは片づけることを伝えるのですが、聞く耳を持たないのでしょう。子どもさんは、まだ遊びに夢中になっている状態だとわかります。
お母さんにすれは、時間通りに夕食を始めたい。それに合わせて料理もしている。それゆえに子どもさんもわかってほしいとの願いもあるのです。
しかし、子どもさんはそんなお母さんの思いを理解できるでしょうか?
次第にお母さんはイライラしてくるでしょう。そしてきつい言葉で片づけを促すようになる・・・。
多くのご家庭で見られる風景だと思います。
これは、時間的な観念や言葉の内容を素早く理解することが子どもさんにはまだしっかりと養われていないこと。早く片付けるの早くとは?どうすることなのか?
そんな時、お母さんが伝えることを見える化してみましょう。
片づけるということは、オモチャ箱に外に出ているオモチャを入れること。早くとは、いつまでにその行動をするか。いつまでとは、時計を示して長い針が4のところに行くまで。などと具体的に子どもさんが見て理解できることを言葉で示してみるのです。
言葉かけは、お母さんと競争するように心を動かしてみることです。お母さんは夕食を並べ終わる、子どもさんはオモチャ箱にオモチャを入れることが終わる・・・。
片づけを楽しむことができるようにすることで、片づけの意識も身につくはずです。
相談されたお母さんは、早速実行しました。
すると、子どもさんの行動が早くなるとともにがお母さんの声掛けを待つようになったとのことです。
一人で遊んでいても、お母さんと一緒であることを理解できるようになり、お母さんのしていることにも興味がわいてきたようです。
そうすれば、次はお手伝いをお願いするということに繋がるでしょう。
よりわかりやすくなる「見える化」
これは、子どもさんだけに言えることではなく、大人にとっても理解しやすい方法です。
具体的に示す!ことが大切なことなのです。
「見える化」することは、私たちの意識がより鮮明になり、時間的な観念もしっかりとついてきます。
物を伝える時、また自分でメモする時にも絵を描いたりするとそれを想像しやすくなるでしょう。
仕事の分担なども「見える化」によって自分の仕事も他の人の仕事もわかりやすくなります。そして、派生することを具体的に示しておくことも良いことです。
何かを伝える時に、「見える化」することで、しっかりと自分が伝えたいことが理解してもらえるはずです。
回りを見回すと、「見える化」されたものは結構あるものです。それを見習って取り入れてみてはどうでしょう。