「ごめんなさい」と「ありがとう」
相手に伝える言葉
皆さんは、自分のために誰かが何かをしてくれた時、きっと「ありがとう」の言葉が口から出るでしょう。
すると、相手も喜ぶ・・・。
こんな構図は、どこにでも誰にでもあてはまるものです。
この「ありがとう」という言葉の魔法は、誰もの心を穏やかにホッとさせてくれるものだということがわかります。
しかし、時に口から出てこないことも、出したくないこともあるのではないでしょうか。
そこで、私たちが使う相手へ投げかける言葉の大切さを少し考えてみましょう。
なかなか口にできない言葉
先日、ケンカをして仲直りができないという人がいました。
普段は仲が良く、一緒に行動することも多いようですが、些細なことでケンカをしてからはそうではなくなっている様子。
その人は、仲直りをしたい・・・。しかし、相手がそうではないかもしれないと思っているのです。
これは子どものケンカではありません。
普通の大人の出来事です。
子どもだったら、素直に仲直りをする術をもっているかもしれません。大人になると、自我が優先して相手が話しかけるまで自分からは近寄らない!などと思いがち。
たった一言が言えない自分が情けなくなることもあるものです。
「あの時はごめんなさい」と口にすることをなぜ躊躇うのでしょうか?
自分だけが悪いわけではないから・・・。そんな思いがいつまでもまとわりついているのです。
そうなると、何かの大きなキッカケがないと元通りの関係にはなれない・・・。
相手を嫌いになったわけではないでしょう。その場の雰囲気で仲たがいをしてしまっただけなのかもしれません。
しかし、仲直りのキッカケを自分から作ることはできるものなのです。
大切なことは、相手を思いやる気持ち。それを表すことなのです。
子どもさんがケンカをしたときに、仲直りのためにどうしたらよいかを考えてみてください。
子どもさんに何と話すでしょう?それを自分に当てはめてみます。
思い切って自分から話しかける・・・。あの時のことを、自分がとった態度について、言葉について考えたことを話してみるのです。
素直になって悪いと思ったことは「ごめんなさい」。そして決して相手を非難してはいけないのです。
何といわれようと、自分のことだけを伝えましょう。
たった一言「ごめんなさい」と・・・。
たった一言でいいのです
人は感謝の言葉は口にしやすいのかもしれません。
しかし、自分の非を認めることを言葉に表すことは容易いことではないかもしれません。それは、自分もそうだけれど相手も良くないところがあった!と考えてしまうからなのです。
相手のことはともかく、自分のことだけを伝えようと思いましょう。
そして、いつもの関りに感謝の言葉を添えてみる。「いつもありがとう」と・・・。
この一言の後は、きっとお互いがホッとするに違いないのです。
人は、一言で気持ちも姿勢も変わるものです。
まるでケンカしたことなど忘れてしまうように・・・。