叱る場所とタイミングを誤るな!
集団行動の指導
朝の電車内でのこと。
小学生の団体が乗車していました。
遠足なのでしょう。複数のクラスがそれぞれに固まっている様子が窺えます。
近くには担任の先生が、何とも硬い表情!いや怖い顔で立っています。
小学生たちは、リュックを体の前側にかけて、若干のお喋りはあるもののうるさいことはありません。
先生の指導がしっかりしていたのだろうとその子どもたちを見ていて感じました。
もちろん、子どもたちのマナーをわきまえた行動にも嬉しくなりました。
指導の確認で叱るのか?
楽しい遠足の始まりです!
そう微笑ましく見ていたのですが、次の駅で下車した子どもたちへ先生からの声に驚きを感じました。
整列させてかけた言葉は・・・
乗車中にうるさすぎる。どのような約束をしてきたのか忘れている。
そのようなことを、声高に話し始めたのです。
電車はしばらく停車しており、乗客にはすべてが把握できる状況の中での指導でした。
ホームには、お客さんも多数います。電車のドアは開いたまま。
子どもたちの顔を見たのですが、強ばっている!というのはこのことなのでしょう。
これから楽しい遠足が始まるというのに、今日1日を子どもたちはどのように考えて過ごすのでしょうか?
先生は、自分がしたことを確認するために再度子どもたちに向い声を発したように感じるのです。
それは、まるで他の人たちに自分の正当性を伝えているようでもあったのです。
自分は悪くない、ちゃんと指導している・・・そう言いたいのでしょうか
もちろん、先生は悪くなんかないのです。しっかりと指導したであろうことは子どもたちの様子から見て取れるのですから。
とても若い先生でした。自分の指導に自信を持ってよいのですが・・・。
もっと笑顔で子どもたちと接してほしいと、乗車中にも感じていたのは私だけでしょうか・・・。
叱る場所をわきまえる
先生の気持ちがわからないわけではありません。
ただ、一部の子どもの行動がすべてではないでしょう。
しっかりと指導されたことを頭にいれていた子どもたちが大多数なのです。
電車を降りて、ホームで指導し直す必要はあったでしょうか?
子どもたちも、たぶん恥ずかしいと感じていたかと思います。
もちろん先生も恥ずかしかったでしょう。
電車内の子どもの様子が他の乗客に不快な思いをさせたのでは・・・きっとそう思ったのですね。
もし、そうならばどうすればよかったでしょう?
電車を降りる時に、乗客に小声でもよいので子どもたちが騒いで申し訳なかったと言ってもらえたら。
子どもたちは、先生が見守っているから安心して行動できるのです。
だから、ついついはしゃいでしまう子どももいます。
ホームでの確認は、声を荒げずに、ポイントだけ伝え簡単に済ませることです。
楽しみにしていた遠足が、先生の顔色をうかがいながらの行動に終始したら、素敵な思い出にならなくなります。
先生の笑顔を見たいから、子どもたちは先生との約束を忘れないのです。
誉められることを一つでも見つけ、その後にできていなかったことを話してください。
それで子どもたちは、納得するのです。
楽しい遠足を、素敵な思い出と共に語り合えるような先生と子どもたちであることを願います。
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