子どもとの良好な関係のために
強く受けとめる力
日常での親子、先生と生徒・・・このような関係をいつも良好に保つために、どようなことを心掛けたらよいでしょうか?
子どもは、親や先生が思うようにはいつも動くわけではありません。
さて、こんな話からいたしましょう。
何かを受けとめる時、強い力で受けとめると衝撃が強いことを知っているでしょう。
やんわりと包み込むように受け止めると衝撃も少なく、しっかりと胸中に収まります。
つまり、強い力を強い力で受けようとすると、反発も大きいということなのです。
自分の懐に受け入れるように包み込む力を使うと、反発も少なく収まりがよいのです。
例えば、ボール遊びをする時に子どもは力を入れて受け取ろうとします。
するとその衝撃に目を逸らしたり、閉じてしまったりしながらギュッと抱えてしまい、結果は受け止められない。
これを何度も経験していくと、ボールが飛んでくる力を判断して包み込むように程よい力で受けとめるようになります。
力を力で制することは、難しいことなのです。
自分に対する強い言葉や態度を受けとめる時、前述のことを少し頭に描いてみましょう。
少しだけ、力を抜いてみるのです。
また、真正面から受け止めるより、少し角度を変えてみることもよいかもしれないですね。
拷問にならないように
学校での一コマです。
「どうして宿題を忘れたんだ!いつもいつも同じことばかり言わせている!!いい加減にしなさい!」
家庭での一コマです。
「なんで片付けられないの!いつも言っているのに!!なぜわからないの!」
怒っている先生やお母さんが目に浮かびませんか?これは、まるで拷問のように感じます。
先生もお母さんも、きっと心に余裕がないのですね。
注意しても同じことを繰り返させるとイライラするものです。ついつい、詰問から拷問になってしまうかもしれません。
そこで、ちょっと考えましょう。
まず、叱りたくなったら深呼吸です。子どものことを間髪入れずに言葉で責めるのはやめましょう。
「どうしたんだ?また宿題わすれたのか・・・。何か理由があるんじゃないのか?」
「まだ片付いていないみたいね。片づけができる〇〇ちゃんだから、あとどれくらいでできるかな?」
心を落ち着かせ、しっかり子どもと向き合い、子どもたちの行動に興味を持ってみることです。
その理由に耳を傾けてみるのです。
この問いから、きっと知らなかった子どもが見えてきます。
子どもたちは、聴いてほしい、話がしたい・・・そんな気持ちなのです。
さらに先生やお母さんが、それを子どもたちに要求する理由も伝えることです。
お互いが、なぜ?という疑問でいっぱいになっている場合もあるからです。
理解しあえる関係が大切
先生もお母さんも、子どものため!を思っての言動であることは間違いありません。
しかし、子どもに伝わるような言葉の選び方、話し方をしないと理解は得られず関係性は良好とはいえなくなります。
いつも怒ってばかりいる先生、お母さん。子どもはそう決めつけるでしょう。
最初にお話ししましたが、まず相手を自分の中に包み込んでみる。その包容力は強く温かいものです。
子どもにとっては、心地よい強さと温かさ・・・それを感じた時、素直になれるのです。
叱ることも叱られることも、気分が良いものではありません。
先生や親御さんが、自分の思うとおりに子どもが動かないと感じたら、まず自分の接し方を考えます。
そして子どもを怒るという行為は、自分の感情が先にたっているということ忘れないで下さい。
ゆっくりと、感情的ではなく子どもが理解できる言葉と態度を持って話しをしてみることを、是非心掛けてほしいものです。
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