改めて「教員」という仕事を考えてみよう
学校の先生
学校の先生になることを考え、そこに向けて頑張ってきた人は大勢いるでしょう。
まあ、先生でもいいか・・・そう考えていた人も。
一昔前(二昔前かな?)は、学校の先生というと子どもたちをすべてお任せするという信頼感に溢れた職業だったように感じます。
それは今もそうあるはず・・・。
しかし、先生になろうとする人たちが減少し、それに伴い教員不足が大きく取り上げられている昨今です。
あなたが先生として仕事をしている中で、自分の立ち位置や状況を改めて考えることはあるでしょうか?たぶん普段の生活の中では難しいことかもしれません。
そこで、「教員」という仕事を改めて紐解き、今後あなたが先生として先々をしっかりと捉えるようにするためにどうすれば良いのかを一緒に考えてみましょう。
先生としての立場での仕事
新聞記事に、学校の先生の離職率が高いことが書かれていました。しかも、着任して1年足らずの先生方が・・・。
日々の仕事に心がついて行かない先生も多いかと察します。
それは、精神的に強いか弱いかということばかりではないのです。
先生というと、立派な人間!強いイメージがあるかもしれません。しかし強さとは表面的だけのことではないのです。
体が逞しく、いつも先頭に立って行動することだけが強さだと誤解されているように思えてしまうのです。
そんなイメージに囚われていると、やっていかれない!
誰かがイメージとは違うことを指摘したり、理想としていた先生象を押し付けることもあるかもしれないのですから・・・。
以前とは違うことも多々あります。
仕事内容も多くなっているでしょう。授業準備に割く時間も足りないかもしれません。
その中で要求されることは減るはずもなく、一人が抱える仕事量は増える一方。
すべて一人で抱えてしまっては、辛くなって当然です。
「働き方改革」が叫ばれ、学校でも何とかしないといけないのでは?そう考えられているはずです。
しかし、勤務時間は超過する一方であり、定時に帰宅できるなんてほぼほぼ無いのかもしれません。
そのような中で、教員を続けることは簡単ではないと感じてしまうこともあります。
職業としての先生
では、いったい教員という職業はどうあるべきなのでしょう。
理想ばかりを並べ立てていても仕方の無いこと。もちろん理想を目指して日々の活動はあるのですが、実際との違いが大きくなるとそれだけで嫌気がさしてしまう。
教員としての仕事はは、子どもさんがそこにいることで成立します。
子どもさんとの関わりの中から、先生自身も成長するものです。
人との関わりの在り方、知識の蓄積、教えることの工夫やあり方など盛りだくさんのことが教員には求められることです。
それが常に順調にいくことなどないのが現実。
子どもたちや教員同士の関わりが上手くいかなかったり、滞ったり、授業準備が上手く捗らないなどありがちなことです。
しかし、それは覚悟が必要なことでもあるのです!
常に先生として子どもたちに見せる面は良い面ばかりでなくても良いのです。
先生はお手本であれ!と思うのですが、それは良い面ばかりを見せることではなく、ダメな部分や足りない部分も見せることなのです。
子どもたちがどのように感じるかを知り、それに対して対処する方法を共に考えたり探ったりすることです。
つまり、良い手本とダメな手本があっても良いのだということです。
子どもたちは多くの人との関わりの中で成長していきます。
ある人の価値観を知り、また違う人の価値観を知る。色々な考え方があることを知ることで自分はどう考えるだろうかと思い迷う。
教員はそれを引っぱり出したり、導いたりする人です。
時に手を引き、時に背中を押すこともあるでしょう。
つまり、子どもたちの成長のある段階に大きく関わる人だということです。
すべてが子どもたちのためだけなのではなく、それは自分のためでもあることを知って下さい。
子どもたちが成長していくとき、先生も成長しているのです。
初任者であったとき、先生は授業だけをやれば良いのだと思っていたでしょうか?
教育実習で見えなかった部分も教員には多くあります。
それは一つひとつが子どもたちを主体とする考え方でなければならないということ。
先生優先の考え方をしてしまうことがあるとしたら、それは先生のことだけを考えている学校だと言えるでしょう。
子どもたちあっての学校です。
教員とはこうあるべき!などとおこがましいことは言いませ。
一人ひとりの先生が、自分の教員としての生き方を考え、それを互いに交換し合いながら互いを高めあうことも大切なことです。
そんな話などできないというのなら、それは間違っています!
先生同士で学校について、教員がどのようにその場で過ごせばよいかなどをしっかりと話し合い、互いを認め、尊重できる職場を作ることが大事なことです。
先生同士がお互いを認め、尊重し、そこから職業としての先生の自覚が生まれなければけないことなのです。
先生を続けることの厳しさもあるかと感じますが、誰もが一人ではないということを肝に銘じて先生業を全うしてほしいと願います。