自分の教育プランを描く
目指す授業とは
新任の先生は、授業を行うにあたり何を重点においているでしょう?
目指す授業とは・・・
自分が生徒であった時に受けてきた授業が楽しいと感じているのなら、そのような授業を目指すかもしれません。あるいは、教職課程で教わったことを的確に再現しようとするのかもしれません。
とにかく、初めは試行錯誤の連続であることは間違いありません。
それで良いのです。
しかし、子どもたちの学ぶ意欲を喚起し、期待に応えることができないといけません。
つまり何でもかんでも自分が思うようにやってみることが良いことなのかと言うと、それも考えものだということです。
矛盾したことを話しているように感じるかもしれませんが、自分のスタイルを決めるまでは時間がかかるものだということ。
大切な事は子どもの実態をしっかりと把握していないといけないということです。
子どもの実態を知った上で、どのように授業を展開することが望ましいのかを探ること。正しい授業方法ではなく、関わる子どもたちにとって望ましい授業形態をとることなのです。
子どもたちの実態を把握する
学校には毎年、多くの子どもたちが入学してきます。しかし、教員は変わらない・・・。
それは、違う子どもたちに対してそれぞれの関わり方を考えねばいけないということなのです。前年度と同じことを同じように繰り返すことが先生にとっては楽なことかもしれません。
しかし、昨年の子どもたちと今年の子どもたちは同じではないのです!その実態把握から始めないと、子どもたちにとって適した指導は考えられません。
もちろん、それは授業を進めながらになるかもしれませんが、理解しようと努めるのなら構いません。
しかし、ただ一時間一時間を淡々と進めれば良いと思っていたら間違いです。授業準備は当たり前のように行うと思いますが、そこにしっかり子どもたちの実態を踏まえられているでしょうか?
一時間ごとの授業の積み重ねが、通年の授業プランに結びつくはずです。
その為には、自分の指導力を高めたり持てる力を増やすことが必要になります。
経験を積んだ先生の授業を参考にする、研修をしっかり受けるなどで自分の力は増してくるものです。
その上で、自分なりの教育プランをたててみましょう。
教育プランは、一年ごとの区切りで良いのですが、まずは簡単に担当学年(クラス)に対して自分で目標を持つことです。自分の力量と、子どもたちの伸び率によって変わってきますが、当初はあくまでも自分がこうしたいという目標で構いません。
そしてそれを達成するためにはどのように授業を展開すればよいかを描くこと。
あくまでもプランですから、理想でも良いのです。そこへ向けて自分が日々どのように対処すればよいか・・・。
自分自身の教育プランなので、他の真似から始めることもあるでしょう。
できれば、経験を積んだ先生に目標を伺ってみることも一つです。
今年の子どもたちには、このようにして関わり、これを目標にして指導していく!などと答えてくれるかと思います。
それを基にして自分なりに簡単であっても教育プランをたてられれば良いですね。
子どもの実態に合わせる
もし、一年目が上手くいかなくても仕方のないこと。しかし、子どもたちにとっては一度しかないこと!
それを忘れてはいけません。
丁寧に、わかりやすく指導することが基本ですが、子どもたちの理解度も様々であることから全体を常に見通していないといけないでしょう。
さらに自分でたてた教育プランは、途中で変更しても構わないものです。指導の過程で気づいたことがあり、そこから目標へ向けて計画を変更することはあるものです。
ただし、教育は連続したものですから途中から全く違ったものを指導するのではありません。
連続している時間(授業)の中で、方法を変えることが子どもたちにも良い変化をもたらすように!
子どもたちは正直です。
理解しているようでも、実のところすべてを理解することは難しいかもしれません。
それが小テストや課題で現れます。
どこが理解されていないのかを教員は見つけなくてはいけません。
そのための課題やテストなのですから・・・。
自分のたてたプランが遅れるから、数名だけが理解していないならそれは仕方のないこと!
などと考えたことはありませんか?
もってのほかです!
ただ、授業内ですべての子どもたちに理解を深めさせるのは難しいものです。
授業外で学習の補佐をする工夫をしてほしいと思います。
朝学習、放課後の少しの時間でも関われたら子どもたちも嬉しい時間となるかもしれません。
置いてきぼりになってしまう子どもたちがでないようにしてほしいのです。
教育プランをたてるのは、年々慣れてきます。
簡単なものを頭において、変化させていくことも出来るようになるでしょう。
しかし、どうにでもなる!といういい加減な思いは持たないでほしいのです。
あくまでも、子どもたちが学ぶことを厭わずに楽しいと感じられることが前提として存在します。
それを忘れずに毎年関わる子どもたちと向い合い、実態を把握して教育プランは進めてほしいものです。
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